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マイケル・モンカーシー(Micheal Munkasey) クインカンクス |
■謎めいたクインカンクス
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Micheal Munkasey |
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アスペクトは、占星術師がチャートを解読する際に一般的に利用する5つの道具のうちの一つです。他の道具には、天体、サイン、ハウス、個人的感受点(これは「チャートアングル」とも呼ばれます)などがあります。占星術師は、これらの道具を解釈し、組み合わせ、クライアントのためにそれらの象徴的な表象を日常的な意味に翻訳していきます。これは、どのように行うのでしょうか。ほとんどは、キーワードや概念を使い、これらのキーワードや概念の組み合わせから連想をしていきます。例えば、獅子座(愛すること、尊厳、派手)の火星(エネルギーや活動)は、エネルギッシュでみせびらかすような活動という概念を思い起こします。数えきれないほどの連想をこのようにしてつくることができます。占星術師は、キーワードとネイタルチャートのパターンの両方から適切な連想を作れるように訓練しています。
私は、しばらくの間これらの5つの道具は互いに関連性があるという考えについて話したり書き著したりしてきました。私は、土星と10ハウスが同じものだという等価性があるとは考えていませんが、土星、山羊座、10ハウスの間には占星術的なキーワードの概念の類似性を通して関連性があることに気がついています。アスペクトも、また、この関連性の中での役割があります。もし、占星術師がハウスや天体、サインについて何らかの理解があれば、アスペクトについての関連性も導き出せるでしょう。これは、謎めいたアスペクト、クインカンクスについてもあてはまります。
クインカンクスは、150度のアスペクトです。これは、「インコンジャンクト」とも呼ばれますが、古代の占星術的な書物を研究、解釈した占星術師に話を聴けば、「クインカンクス」のほうが150度のアスペクトとしてより一般に受け入れられていたと話すことでしょう。クインカンクスは、ゾディアックの順方向と逆方向のどちらにも測ることができるので、アセンダントから数えれば6ハウス(ゾディアックを順方向に進む)と8ハウス(逆方向に進む)のどちらにもなる可能性があります。
伝統的な占星術に関する書物には、クインカンクスは、6ハウスと8ハウスの両方に関連性があると書かれています。他の占星術の教えには、6ハウスは乙女座、8ハウスは蠍座に関連があると著されています(伝統的な支配星は水星と火星、より現代では冥王星)。このような関連性の豊かさから、クインカンクスの性質を推測していくことが可能です。クインカンクスについて学習する別の方法は、他の人々がそのアスペクトについて書いたものを読み、彼らの考え方を取り入れることです。私が行ったことは、このようにして情報を関連づけていくことです。
読書と調査を通して、私はクインカンクスに関連した少なくとも10のカテゴリーの概念を見つけました。私が発見するのを待っている別のカテゴリーもあるかもしれません。これまでに見つけたカテゴリーは次のとおりです。
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1. |
援助、奉仕、支持、用意、引き受ける
Assist, Service, Support, Provide, Take on |
2. |
調整、適応、変調、改訂
Adjust, Adapt to, Modify, Revise |
3. |
作成、作る、編む、組み立てる
Work on, Make, Fabricate, Assemble |
4. |
調査、質問、研究、検査
Examine, Question, Study, Inspect |
5. |
組織化、選択、整理、類別、分類
Organize, Select, Arrange, Tally, Separate |
6. |
屈服、あきらめ、へつらう、従順になる
Submit, Give in, be Subservient, Comply |
7. |
賛同しない、批判する、不平を言う、批評する
Disapprove, Criticize, Complain, Critique |
8. |
虐待、障害を与える、搾取、ハンディキャップ
Mistreat, Cripple, Exploit, Handicap |
9. |
癒す、回復、世話をする、健康問題
Heal, Cure, Care for, Health Issues |
10. |
心配する、苦悩する、努力する
Worry over, Agonize over, Struggle with |
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これらのカテゴリーは、互いに独立しており、それらに優先順位はありません。これらのカテゴリーのそれぞれは、他のどのカテゴリーとも同じくらい重要で、それぞれの行は、クインカンクスに関する単なる一つの概念を表しているに過ぎません。言葉は、それぞれの行の基本的な概念自体が英語という言語を通して表現されるさまざまな方法を単純に示しているに過ぎません。ハウスの意味を加味しなくとも、これらの概念がどれだけ強く、6ハウスと8ハウスの両方に関連しているかということに注目してください。これらの10のカテゴリーの中にないものは、8ハウスの関連であるセックスや死、輪廻、税金などです。クインカンクスの領域内にこれらのテーマの関連性も隠されているのではないかと思うのも当然でしょう。しかし、私はまだクインカンクスエネルギーのそのような可能性の側面について書かれたものを読んだことはありません。
これらの10のテーマは、クインカンクスに関する概念の豊かさを提案します。短い記事なので私はその中の一つだけ取りあげて検討し、残りの9つは読者のみなさん自身に考えてもらうことにしましょう。調査、質問、研究、検査という行を使い、この方向の考え方でのクインカンクスの意味に関する関連性を引き出していきたいと思います。
私のネイタルチャートには、水星(言葉の利用)と天王星(占星学)のタイトなクインカンクス(質問、調査)があります。うーむ。私が「任意」にこの行を選択しているときに何が無意識に起きていたのでしょうか。宇宙は、また、私を使ってユーモアのセンスを表現しているのでしょうか。続けていきましょう。この行から作られる概念は、ある意味でクインカンクスは関連する天体とサインの性質について探求する欲求をその人に与えるようなエネルギーを作り出すことを示しています。この調査と探求の一部として、ちょうど私がこのクインカンクス自体についての記事で行っているように、研究や質問、検査などの欲求があるのでしょう。概念(やものごと)を検査し、それらの疑問を考え、研究するのです。これがクインカンクスにより示されるエネルギーの基本的な部分です。
明らかに、私はこのような拡張を続けていくことができますが、スペースは限られています。この記事がクインカンクスの研究やそれに関連する概念へとあなたの興味を掘り下げることができればよいと思います。読者のみなさんのご興味に感謝すると同時に、ぜひ、よいクインカンクスを行ってください。 |
このテーマに関してさらなる質問があれば、私宛にEメールでお願いします。
: m_munkasey@compuserve.com
2001年5月3日
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